ネパールに行って、たくさんの出会いがありましたが、今回のバイヤーさんとの出会いも、日本に帰ったあとでTiplingから直送で来る水晶を輸送するのに、すごく良い情報を提供してくれた人でした。
そして、ネパールで初めてバイクを乗るという体験をさせてくれた人でした。
そのバイクの後ろに乗ったのですが、今まで乗ったどのジェットコースターよりもスリルを感じた瞬間でした^^;
ヒマラヤ水晶を日本に卸している人
Tiplingから持ち帰ったガネーシュヒマール水晶を洗い、水晶を日本に輸送する手続きも終えた日の次の日の予定は、ヒマラヤ水晶全般を卸しているバイヤーさんと会う日でした。
その人とはInstagramで知り合いました。
特に、こちらからアクションを起こしたわけではなく、「今度ガネーシュヒマール水晶を買い付けに、ネパールに行きます!」という投稿を見て、向こうからDMをくれました。
その人が、
「いやいや、日本の鉱物業者やカトマンズの人でさえTiplingみたいなところにはなかなか行かないよ。向こうの人は水晶のバイヤーだと知ったらマジでギャングスターだから、必ず旅行者だと伝えた方が良いよ。」
という忠告をくれた人です。
そのバイヤーさんが、朝10時にホテルまで迎えに来てくれるということでした。
内心は、「お店に行って『今はお金が無いから買わない』って言っても、無事にホテルまで送り返してくれるのかな?…」とドキドキしていました。
バイヤーさん、バイクで来る
その時、バイヤーさんがホテルに現れました。
手にはヘルメットを持っていました。
「ん?まさか、バイクで行くの??」と思いながら、「Hello. My name is Arata Obama.」と声をかけました。
そしたら「なんちゃらかんちゃら」と自己紹介を返して、では行きましょう、という感じになりました。
気になったので、「Bike?」と聞いたら、「Yes」と。
そのバイヤーさんは、ヘルメットをかぶり、バイクにまたがりました。
実はカトマンズでは、バイクの運転をする人はヘルメットをかぶるけど、後ろに乗っている人はヘルメットはかぶりません。
僕は、恐る恐る、「後ろに乗っても良いのかな?」的な感じで、「OK?」と聞きました。
すると、「OK OK」と。
人が運転するバイクの後ろに乗るのは、大学の時以来です。
タメル地区を走行中、何度も命の危機を感じる
バイクは確か125ccのバイクだったと思います。
カトマンズには、かなりのバイクの台数が走っているのですが、後ろに乗っている人は、もちろんヘルメットを付けていません。
しかも追い越しや、割り込みは当たり前。
あちこちでクラクションの音がひっきりなしに鳴っています。
僕は「もちろん僕はお客さんなんだし、慎重に安全運転で行ってくれるよな~」と思っていました。
ですが、突然僕の乗っているバイクが車を追い越すために逆斜線の真ん中を走り始めました。
しかも、逆斜線の遠くにはバスがこちらに向かって走ってきます。
「うお!ここで逆斜線走るなんて、マジか^^;」
バイヤーさんは、信号待ち(警察官の手でおこなう交通整理)の車を一気に追い越して、一番前に行きたかったのでしょう。
逆斜線なのに、ガンガンスピード上げて行きます。
そして、バスとすれ違う寸前で、中央のラインまで戻り、向かいのバスと、停車している追い越す車の間に入りました。
僕の膝は、その両方の車スレスレで、接触してもおかしくありませんでした^^;
実は、その命の危険を感じた出来事は、ごく一部に過ぎず、急加速や急ブレーキ、正面衝突寸前だったり、横の車と接触寸前だったり、バイクに乗っている時間は20~30分くらいだったのですが、今まで乗ったどんなジェットコースターよりもスリルがありました。
バイヤーさんのお店に到着
ようやく、バイヤーさんのお店があるらしい建物に到着しました。
スリルがありすぎて、放心状態のまま、建物の中に入りました。
3階に上がったところで、扉の鍵を開けてくれました。
中に入ると、そこはお店というよりも水晶を置いておく専用の家で、床の至るところに石が置かれていました。
バイヤーさんが、「これがガネーシャヒマール、これがカンチェンジュンガ、これがマカルーだよ。」と英語で商品を紹介してくれました。
中には、日本では見たこともないようなどデカいヒマラヤ水晶もありました。
「すげー!この大きい水晶はいくらなの?」と聞いてみたところ、「これは売り物じゃないんです」ということ。
超レアな石を仕入れた時は「自分で持って置きたい」と思ってしまうのは、すごくよく理解できます。
運送料が高いという話をしたところ…
バイヤーさんは、どうしても僕に買って欲しいらしく、「30kgで○○万円でいいよ。これ全部あなたのもの。」という感じでガネーシュヒマール水晶を大量に測りに置いて、僕に勧めてきました。
30kgはこんな感じの量↓
聞いたお値段でいうと、日本で買うよりかはかなりお安めでした。
ですが、かなりお金を使ってしまったため、もう僕にはあまりお金がありませんでした。
そこで、
「いや実は昨日、Tiplingから持ち帰った石を日本へ送ったんだけど、82,000ルピーもかかったんだよ。だから、もうお金ないよ。石の値段よりも輸送費がすごく高いね。」
という話をしました。
すると、バイヤーさんは
「○○が安いよ。○○だったら33,000ルピーくらいだよ。小濱さんが払った半分の値段で送れるよ。」
と。
「うお!マジか!○○だとそんなに安いんだ…(・o・)」
と、耳寄りな情報を聞きました。
日本に帰ってから、その情報をもとに教えてもらった業者を探し出しました。
今はその業者を通して、Tiplingから直送の石を日本に送ってもらっています。
帰りも命からがら…
ある程度、水晶を見終わったあと、バイヤーさんにホテルまで送ってもらうことにしました。
帰りもまた、急加速、急ハンドル、逆斜線を走行、急ハンドルなどなど、命の危険を感じるような運転で、ようやくホテルまで戻ることができました。
そして、先日知り合いになった売店のオーナーさんがやっているレストランでダルバートをお腹いっぱい食べ、そのあとで、売店でビールとおつまみを買い、晩酌をして眠りにつき、ネパール出張最終日を迎えました。
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次回へつづく。
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